Garbage in, Garbage out! 【ゴミを入れれば,ゴミしかでてこない!】

最近,気になっている言葉がこれ!
 『ゴミを入れても,ゴミしか出てこない』
 『Garbage in Garbage out!』
 どんなに処理が良くても,データがゴミであれば,その処理結果はゴミでしかない.
 一時,『ビックデータ』の時代だと言われた頃,適切なデータでなければ,結果が悪くなりますよね? と質問してきた方がいました.それで,この言葉で説明したことがある.
 もう少し言えば,コンピュータ処理では,
   【入力処理】⇒【データ処理】⇒【出力処理】
の手順を踏む.
 【データ処理】は,計算でなく,データ(情報)の保存・検索だと,青山学院大学の学長等の経歴を持つ『鵜沢昌和先生』から教えを受けたことがある.
 最近のマイナンバーカードでの不祥事の最大の問題は,【入力軽視】であろう!
 今回のトラブルでは,あたかも,入力処理は,他人事であり,自分達には関係ないと思っていたり,そこは重要ではないと指摘する有識者もいる.
 サイボウズの青野社長は(注),
   デジタル大臣は、「一連の事案の原因は事務処理の誤りなどで、
   マイナンバー制度そのものに起因しているわけではない」と述べた。
   マイナンバーシステムの問題ではなく、人的ミスだとの主張だ
 人的ミスが発生している多くは,【入力処理】部分であり,この部分が正しくできていなければ,システム全体はボロボロになるのは,上記の諺が示している.
 データ処理以降では,正しいデータを扱うので,よほどレベルの低いプログラマーでなければ,エラーになる可能性は低い(今回のコンビニ交付は,その例外かも知れないが),コンビニ交付を 出力処理 だと考えることもできる.
 入力処理も出力処理も適切にできていなかった.
 コンビニ交付 を ヒューマンエラー だと考えるかどうかは別にしても,もう少し対応が可能であった気がするのは,古いシステム屋のボヤキかも知れないが・・・

 マイナンバーシステムを考える場合,入力処理の部分の多くは,国民一人一人が関係する部分のはず.
 先日,韓国ツアーに参加したが,自治体が住民の「リテラシー教育」を行っていた.日本でも,ボランティア的にコンピュータ等に詳しい高齢者を講師にして,リテラシー教育(システムだけでなく,セキュリティも)を行うことができるはず.

 マイナンバーシステムが,重要な案件であればあるほど,入力処理をどの様に行うかを関係各所は,ぜひ真剣に考え,推進して欲しい.

 かつて,銀行のATMの普及で 銀行内のエラーを減らした.従来は,入出金用の用紙と通帳を窓口に持参し,窓口の行員が処理を行い,現金の出し入れなどを行った.
 ATMの導入により,預金者がATMを操作し,現金の出し入れを行う.ATMのトラブルを除いて,問題は【行員から預金者】に移った.窓口の行員によるエラーはなくなり,そのための対応も銀行では不要になった.
 マイナンバーシステム関連の処理では,健康保険証の問題だけでなく,今後とも色々発生してくるのであろう!
 金融機関のATM的対応ができるかを見守っていきたい・・・

注)
 思っていた通りの展開」…サイボウズ青野社長に聞く
   「マイナカード」トラブル解決の唯一の方法とは
 https://news.yahoo.co.jp/.../003bdbcc7448650e75f88f6ca5a7...
.